植氷は、凍結保存溶液の氷点(凝固点)より少し低い温度で人為的に細胞外液に氷晶形成を誘起することによって“細胞外液濃縮”→“浸透圧上昇”→“受精卵の細胞内自由水の細胞外への排出”を促す契機になります.しかし、受精卵の細胞内自由水の脱水を進めるには、液体窒素に投入する温度まで、その細胞膜透過性に見合った速度で冷却することが必要です.通常は、分速0.3℃で‐30℃まで.プログラムフリーザーの到達温度を‐30℃としておくと、機種によってはなかなか‐30℃に到達しない場合がありますので、設定温度しては‐32℃としておき、冷却が終了する時刻の少し前から温度を観察して‐30℃になったら液体窒素に投入する方法が適していると思います.